微細・粗大運動スキル
微細・粗大運動能力の向上
運動発達の遅れや運動能力のアンバランスさがあるお子さんは、全身を使う運動(なわとびやジャンプなど)が苦手であったり、手先が不器用であったりと、自分の体をうまく動かすことが難しい様子が多く見られます。手先のスキルや運動スキルは、課題分析をもとに、段階に分けて練習することによって身につけることができます。
はさみ
はさみが使えるようになるためには、「①はさみを正しく持つ練習」と「②切る練習」をします。まずは、指導者が手を添えたり、2人用のはさみを使ってはさみの持ち方を練習します。 切る練習では、はさみを1回開いて、それを閉じたら切り落とせるくらいの長さ(1cm程度の紙を切る1回切り)から始めます。次第に紙の長さを長くし、2回切り、3回切りと連続切りができるように練習していきます。はさみを開閉する力が弱い場合には、トングを使う練習で手の動きを慣らしたり、ばね付きの補助バサミを使用したりして練習していきます。
キャッチボール
キャッチボールができるようになるためには、「①相手をしっかりと見る」「②ボールの基軸を読む」「③ボールを投げる・受け取る」といったスキルが必要です。「①相手をしっかり見る」「②ボールの軌軸を読む」練習としては、まずは座った状態で転がってきたボールを受け取る→相手に向かって転がすといった練習をします。
「③ボールを投げる・受け取る」練習では、はじめは対面して手の届くくらいの距離からはじめ、徐々に距離を離すようにして練習していきます。
縄跳び
縄跳びが飛べるようになるためには、「①ジャンプができていること」「②なわを回せること」が基本です。まずはその場で両足ジャンプの練習、縄を床に置いた状態で飛び越える練習、縄が少し浮いた状態で飛ぶ練習、リズムに合わせて飛ぶ練習をしていきます。
また、縄をまわす練習では、縄跳びの持つ部分のみを使って手首の回し方の練習をしたり、縄をコントロールしやすいようグリップの部分が長い縄跳びで練習したり、道具に工夫を加えて練習していきます。
◎その他にも、シール貼りやぬりえ、ひもとおし、アイロンビーズ、フラフープなど、手先や体全体を使う練習を行なっています。
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